特別
ご主人様とゆいが会うことができるのは、一年のうちで20日間くらいでしょうか。
ご主人様は言います。
一緒に過ごしている時間は特別なんだと。
仕事を休んで、どこかへ遊びに行ったり、朝から調教したりして過ごす時間はいつもと違う日常です。
特別なのかもしれません。
特別だから、楽しかったなぁとか、もっと一緒に居たかったなぁと思うのだと。
一番最初にお会いした時に言われた事です。
その特別が日常になったらいいのにな。
ゆいはそう返しました。
ご主人様から特別が日常になるなんて、贅沢だなと返事が来ました。
特別が日常になったら、、、
特別じゃなくなると思いませんか?
当たり前になる。
このやり取りはこの時だけで、それ以上お聞きした事はありません。
でも少しこわいなぁと思っています。
ゆいと過ごす時間が特別だからいいのかな?
それが当たり前になったら、ゆいは特別な人ではなくなるのかな?
お会いしている時、毎回どこかに出かけているわけではありません。
時にはネカフェで一緒にダラダラ過ごしたりもします。
でも、いつも側に居ない人と一緒にいる。
これだけで日常とは少しちがいますよね。
出会って間もない頃ってお互いに頑張ろうとするじゃないですか?
それが、好きな相手なら尚更自分をよく見せようとしたり、気を使ったり。
その皮が全て剥がれた時、どう思われるのだろう?
今まで思っていたのと、少し違うかも?
こんな一面もあったんだなぁ。
そんな風に感じることがあるかもしれません。
ゆいはそれが少しこわいです。
嫌われなくないから、、、
でも、ずっと近くに一緒にいたい。
特別じゃなくなった時、居心地が良いと思われる人になりたいです。
そしてゆいは、ご主人様の全てを受け入れ、ゆいの全てを捧げられるようになりたいです。
すごく抽象的な表現になってしまいましたが、まだまだ努力していかなくてはと思っています。